親爺の見たTBS日曜劇場「南極大陸」中の宗谷はおかしい!!          2011年10月18日

 「南極大陸」というドラマが放送された。
 親爺にしたら爺様が参加したこの「第一次南極観測」には特別の感慨があるし、半世紀以上の時を隔ててどんなドラマになるのかと云う興味
もあったから、録画しておき、CMを飛ばしながら見てみた。

 それは、コンピューターグラフィックを多用したきれいな映像で作られており、「宗谷」の修復シーンなども見事だったし、俳優の言葉遣いが今風
なのも我慢出来る範囲内だったし、もちろん観測隊員も架空で、ストーリーもフィクションで描かれるのも当たり前なのだろう。とにかく往事の雰囲
気は出ていたと思うし、かなりの意気込みで作られたドラマであることは伝わってきた。

 が、そのドラマの中で使われている「宗谷」の姿に心底がっかりした・・・。
 第1次観測時の宗谷は全くその姿が違う。その要の映像で「なんだつまらない。かなりデフォルメされたテレビドラマか・・・。」と親爺は、ある程度
期待していただけにがっかりしたのだ。
 正直なところ、前宣伝で流されていた映像で、南氷洋の氷を割り進む宗谷の姿に???と感じていた。これは第2次以降の再改装した宗谷だか
ら、タロ、ジロの犬物語が中心で、2次隊からのストーリー展開かな・・・あるいはその部分が物語の中心になるのかな・・・で、船が1次隊の宗谷で
は無いのだろう・・・等と思っていたのである、いや思い込もうとしていたのである。

  テレビドラマで出てきた第2次以降の再改装された宗谷・・・。     第1次の時の宗谷は船首舷側が鞍部状に切れ込み・・・。→ご参照下さい
 

 が、その嫌な思いは的中し、ドラマの中で昭和31年11月8日、晴海埠頭から出港するシーンを見た時、かつて実際にその場で父を見送った親爺
としては、(何しろ4歳児だったのだから、その記憶は殆ど無いにしろ・・・。)かなり不快であった・・・。

 いくらテレビドラマでも、史実に基づいた話なのなら、本当の宗谷の勇姿をテレビ画面上に再現してほしかった・・・。
 たとえドラマでも、後世に残るではないか・・・それが史実に基づくものならせめて「宗谷」の姿くらいは忠実に再現してほしかった・・・。
 
 で、「蟷螂の斧」を承知でこのぺーじを開設したのだ。
 
 これ以上悪態はつくまい。しかしこのドラマの第2作目以降の展開が見えたようで、もうこの先は見ないだろう。
 これが「宇宙戦艦ヤマト」の物語なら親爺は何も言わない。しかしこれは史実「第1次南極観測」を下敷きにした物語なのだ。
 細部にこだわって作られたドラマとの話だったが、オソマツな考証に納得がいかない。

           爺様の南極観測アルバムから、往事の宗谷の姿を見ても舷側部の切れ込みがよく分かる。
 オングル島接岸(実は陸地から離れている)時の宗谷                ケープタウン寄港時の宗谷
  

 だから、親爺は声を大にして云う。ドラマの中の「宗谷」はおかしい!!

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